任意売却と競売との違いとは?メリットやデメリットを詳しく解説

任意売却と競売との違いとは?

支払いが滞った住宅ローンを解決する方法として競売があります。

競売と任意売却が似ていると考える方もいますが、実際はまったく違うものです。
競売と任意売却は、どちらを選んだほうが良いのでしょうか。

ここでは、競売と任意売却の違いや任意売却を選んだ方がよいケースについて分かりやすく解説します。

任意売却と競売の違いとは?

任意売却は競売と比較されることがあります。不動産を処分してから代金を債権者に支払う点では同じですが、プロセスは異なります。ここでは競売の概要や任意売却との違いについて見ていきましょう。

競売とは?

競売とは「けいばい」と読みます。「きょうばい」と呼ばれることもありますが、意味は同じです。競売とは裁判所を通して支払いが滞った不動産を手放す方法のことです。住宅ローンを長期的に滞納した場合に、民事執行法に基づいて対象となる不動産の競売を行います。

競売では裁判所が関わる特別な入札方法により、不動産の売却相手を決めます。不動産を売却したら、競売手続きによって売却した代金をローンの返済に充てるのです。

競売は建物だけではなく土地でも対象となります。建物には債務がない場合でも土地に関するローンが滞っているときには競売にかけることが可能です。

任意売却との違い

任意売却も競売と同じように、住宅ローンの返済が難しくなったときに利用する方法です。ただし、任意売却と競売では債務者の関わり方が異なります。

任意売却では、債務者と債権者による双方の意思によって売買が行われます。一方で競売の場合は当事者の意思には関わりなく、裁判所を通して手続きが進められるのです。裁判所の主導で入札を行い、最高額を提示した人に不動産が引き渡されます。

競売をする際の流れ

不動産競売の流れは以下の通りです。

ローンの滞納

住宅ローンを滞納しても、すぐに競売にかけられることはありません。おおむね7カ月~9カ月が経過すると債権者による競売の手続きが進められます。なお、7カ月~9カ月というのは、期間中に1回も支払いがなかった場合のことです。支払いが確認されると競売の手続きまでの期間が引き延ばされます。

代位弁済

住宅ローンの滞納を繰り返して返済の権利を失うと、住宅ローンの一括返済をするよう通知が届きます。返済ができなかった場合には、保証会社が代位弁済をすることで債権が保証会社に移ります。その後、保証会社による申し立てによって競売の手続きが行われるのです。

競売

競売の申し立てがなされると、最初に執行官による調査が行われます。不動産鑑定士による立ち会いの下、住宅の評価額が決定されるのです。

執行官の訪問が終わると入札期間の通知が行われます。通知には入札期間や売却基準価格、開札日が載せられているのです。開札日までに競売を取り下げなかった場合には競売が確定となり、入札期間の2週間~3週間前になると競売のサイトに情報がアップされます。

入札から開札

入札期間はおおよそ1週間です。入札が終わると開札となり、落札者が決まるのです。最も高い金額を提示した人が落札者となり、売却の準備が進められます。落札者が代金の支払いを終えると、所有権が落札者に移動します。

競売と任意売却ではどちらがお得?

不動産を手放すときに、競売と任意売却のどちらがよいのだろうと悩む方がいます。ここでは、競売のメリットとデメリットを比較してどちらがお得なのかを見ていきましょう。

競売のメリット

競売のメリットは居住できる期間の長さです。債権者が競売の申し立てをしてから、実際に不動産を処分するまでには半年~1年の期間がかかります。入札希望者が現れない場合には、さらに期間がかかることもあるでしょう。任意売却の場合は落札者が決まる前日までに残金の決済や引き渡しの手続きをしなければなりません。できるだけ長い期間住み続けたいという方は競売も考慮に入れるのがよいでしょう。

競売のデメリット

競売にはさまざまなデメリットがあります。1つ目のデメリットは売却金額です。一般的に競売での売却金額は市場価格の50%~70%と言われています。不動産によっては30%の金額で手放すケースもあり、場合よっては多くの残債を返済しなければなりません。

2つ目のメリットはプライバシーです。任意売却では通常の不動産と同じように売却するため、プライバシーが守られています。一方で競売の場合にはサイトに公開されてしまうため、状況によっては個人情報が漏れてしまいます。

不動産を手放す際は競売よりも任意売却がおすすめ

競売はメリットよりもデメリットが多く、一般的には高いリスクを伴います。自己破産を検討しているケースや市場の需要がない不動産を手放す場合には有効ですが、基本的には任意売却を選ぶ方がよいでしょう。ただし、任意売却ではさまざまな手続きが必要になります。できるだけ早い段階で専門的な知識や経験を有した業者に相談しておくのがおすすめです。

まとめ

競売と任意売却は不動産を手放す点では同じですが、プロセスは異なります。また、競売は売却金額低く抑えられることがあるため、任意売却を選択する方がよいでしょう。

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